★ 陰陽とは ★

陰陽説とは、この世界の全てのものは「陰」と「陽」に分けられ、その二つは互いに影響し交わりながら、盛んになったり衰退したりを繰り返すというものです。

基本的には、絶対的な「陽」とか、絶対的な「陰」という考え方はせず、ふたつのものを比較してみて、こっちが陽で、こっちが陰、というように、相対的に考えます。つまり、比較する対象によって、陽にもなれば陰にもなるのです。

たとえば、ある男性Aと女性Bが居て、そのふたつを比較すれば、男性Aが陽で、女性Bが陰という見方ができますが、その陽であった男性Aも、会社に行って上司と対峙すれば、上司が陽で、男性Aは陰という関係になります。

【陽】
天・男性・明るいもの・強いもの・固いもの・大きいもの・積極的なもの・主体性のもの etc.

【陰】
地・女性・暗いもの・弱いもの・柔らかいもの・小さいもの・消極的なもの・従体性のもの etc.

★ 五行とは ★

五行説は、この世界の全てのものは「木」「火」「土」「金」「水」という五つのエレメンツ(要素)に分類され、それらは互いに生じたり、やっつけたり(抑制したり)し合いながら、循環していくという考え方です。

五つのエレメンツ(要素)を簡略に表現すると次のようになります。

【木性】動植物のように生命を持ち活動しているもの
【火性】炎や熱
【土性】大地
【金性】石や金属
【水性】液体状のもの


そしてこの五つのものの循環は、次のようになります。

【生じていく循環/相生(そうしょう)】

「木」は「火」を生じる ‥‥(例)木をこすり合せれば火が生じる
「火」は「土」を生じる ‥‥(例)火が燃えれば灰・土が残る
「土」は「金」を生じる ‥‥(例)土を掘れば石や金属が出る
「金」は「水」を生じる ‥‥(例)金属の表面には結露によって水滴が生じる
「水」は「木」を生じる ‥‥(例)水は樹木を育む


【やっつけていく循環/相尅(そうこく)】

「木」は「土」を尅する ‥‥(例)樹木は土の養分を奪う
「土」は「水」を尅する ‥‥(例)土は水を堰き止める
「水」は「火」を尅する ‥‥(例)水は火を消滅させる
「火」は「金」を尅する ‥‥(例)火は金属を溶解する
「金」は「木」を尅する ‥‥(例)岩や小石の多い土地では作物が育ちにくい


【親しみあう関係/比和(ひわ)】

「木」と「木」や、「水」と「水」のような、同質のもの同士の関係は比和という、友達のような関係と言えます。


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